「このまま現場監督を続けて、体が持つんだろうか…」
朝5時起きで現場に向かい、夜は書類作成に追われる毎日。建設業で現場管理をしている方なら、一度はそう思ったことがあるのではないでしょうか。
僕もそうでした。サブコンの現場監督を11年7ヶ月やって、体も心も限界だった。「このままじゃダメだ」と思ってCADオペレーターとして独立したんです。
独立して4年目の今、正直に言います。現場監督としての経験が、CADフリーランスとしての最大の武器になっています。
設計者には「現場がわかる人」が圧倒的に少ない
独立してから気づいたことがあります。
大手ゼネコンの設計担当者から図面作成の依頼をいただくことがあるのですが、あるとき担当者にこう言われました。
「タケさんは現場のことがわかるから、図面を見ていて安心感が違います。現場目線で作図してもらえて本当に助かっています」
設計の世界では、現場を経験したことがある人が少ないんです。図面の上では正しくても、実際の施工では無理な納まりになってしまうことがある。現場を知っている人間が描いた図面は、それだけで価値が違います。
これはCADの操作スキルがいくら高くても、代えられないものです。
TfasとRebroは「作図しながら3Dになる」ソフト
設備系CADのTfasとRebroは、2Dを描いてから3Dに変換するというものではありません。
例えばダクトを作図するとき、サイズ・高さ・用途を指定して作図すると、その時点で3Dモデルとしても確認できます。配管・機器・建築の梁や床も同様で、サイズや高さを指定しながら作図していくことで、自然に2Dと3Dが同時に完成していきます。
現場監督として「この配管はどこを通るか」「この機器はどのスペースに入るか」という空間認識を持っている人は、このソフトの使い方をイメージしやすいです。現場経験がそのままスキルに直結するのが、設備系CADの特徴です。
現場にいたからこそBIM化の波に乗れる
僕がいたサブコンでは、現場監督時代にRebroへの移行を経験しました。それまで使っていたCADから、3D対応のRebroに切り替える流れの中にいたんです。
当時は「なんで今さら新しいソフトを覚えないといけないんだ」と思っていましたが、今思えばあの経験が独立後に大きく活きています。
建設業界全体でBIM化・3D化が加速しています。設備系でもRebroやTfasを使った3Dモデルの作成が増えてきました。
BIMソフトは操作を覚えるだけでは使いものになりません。3Dモデルに何の情報を入れるべきか、他業種との干渉チェックをどのレベルまでやるべきか——これは現場を経験した人間にしか判断できません。設計事務所やゼネコンがBIM対応のCADフリーランスを外部に求めているのは、まさにこういう「現場感覚を持ったBIM人材」が圧倒的に不足しているからです。
現場監督経験者がCADフリーランスになるためのロードマップ
ステップ1:TfasまたはRebroを習得する
現場監督をやっていた方なら図面を「読む力」はすでにあります。足りないのは「描く力」です。
ここで一つ重要な注意点があります。会社のCADソフトを使うわけにはいきません。独立する際は必ず自分でソフトを用意する必要があります。
TfasとRebroはどちらも高価なソフトですが、レンタルやリースという選択肢があります。いきなり購入するより、まずはレンタルで始めるのが現実的です。月額費用はかかりますが、独立初期の固定費として計算しておきましょう。
ステップ2:まずはソフトに触れてみる(会社の図面は使わないこと)
正直に言うと、私自身は現場監督をしながら実際の現場図面を触って覚えていきました。なので「一から練習する方法」を具体的にお伝えできないのが本音です。
ただ一つ絶対に守ってほしいのは、会社の図面は持ち出し厳禁ということ。機密情報の外部流出は法的問題になる可能性があります。
まずはTfasまたはRebroの体験版をインストールして、ソフトの操作感を掴むところから始めてみてください。
ステップ3:小さな案件から実績を作る
いきなり会社を辞める必要はありません。まずは副業でクラウドワークスやランサーズで小さなCAD案件を受けてみましょう。
最初は単価が低くても大丈夫。丁寧な仕事をすれば必ずリピーターが付きます。僕の場合も、最初の数件のクライアントからの紹介で仕事が広がっていきました。
今日からできる3つのアクション
①TfasかRebroのレンタル・リース費用を調べる
独立を検討しているなら、まずソフトの費用を把握しておきましょう。毎月かかる固定費として独立後の収支計画に組み込んでおくことが大事です。
②体験版をインストールして触ってみる
TfasもRebroも体験版が用意されています。まずインストールして、画面を開いてみるだけでOKです。「始めた」という事実が大事です。
③クラウドワークスでCAD案件を眺めてみる
まだ受注しなくていいです。どんな案件があるのか、相場はいくらなのかを見てみましょう。「自分の経験があればできそう」と思える案件が必ず見つかります。
まとめ:あなたの現場経験は必ず活きる
CADフリーランスの世界で本当に求められているのは「図面を描ける人」ではなく「現場がわかって図面を描ける人」です。
大手ゼネコンの設計担当者でさえ、現場経験を持つCADオペレーターを必要としています。その需要に応えられるのは、現場を歩いてきたあなたにしかできないことです。
僕も11年7ヶ月の現場監督時代は、まさか自分がフリーランスになるとは思っていませんでした。でも今は自分のペースで仕事をしながら、子どもとの時間も確保できています。
一歩踏み出すのは怖いかもしれません。でも、あなたの現場経験は必ず活きます。まずは今日、TfasかRebroのレンタル費用を調べるところから始めてみませんか?
タケ|サブコン現場監督11年7ヶ月を経てCADオペレーターとして独立4年目。現場経験を活かしたリアルな情報を発信しています。


コメント