「毎月の国民年金、正直きつい…」
フリーランスとして働きながら子育てをしているなら、一度はそう感じたことがあるはずです。
会社員と違って、社会保険料はすべて自己負担。国民年金だけで月々約17,920円(2026年度)、国民健康保険も加えると毎月3〜5万円以上が社会保険料として飛んでいきます。
しかも、シングルファザーで子育て中となれば、保育料・学費・食費・習い事……出費はとどまるところを知りません。
今日は、そんなフリーランス×子育て世帯に役立つ国民年金の免除制度をまとめてお伝えします。
制度①:収入が少ないときの「所得免除制度」
私自身、独立1年目は開業前の設備投資などで資金を使い、利益が少なかった時期がありました。そのときに活用したのがこの制度です。
概要
収入の減少や経済的に困難な場合に申請できる制度です。本人・世帯主・配偶者の前年所得が一定額以下の場合に承認されます。
免除の種類は4段階あります。
- 全額免除
- 4分の3免除
- 半額免除
- 4分の1免除
注意点:将来の年金が減額される
この制度の大きなデメリットは、免除期間分の将来の年金額が減ることです。例えば全額免除の場合、満額の2分の1しか受け取れなくなります。
ただし、10年以内であれば「追納」といって後から保険料を払い直すことができ、年金額を満額に戻すことができます。経済的に余裕ができたら追納を検討しましょう。
未納のまま放置するのは最悪の選択肢です。経済的に苦しいときは必ずこの制度を使って、未納だけは避けてください。
制度②:2026年10月から始まる「育児期間免除制度」
こちらは私が独立した頃にはなかった新しい制度です。これからフリーランスで子育てをする方への朗報です。
概要
2026年10月から、フリーランスや自営業の国民年金第1号被保険者を対象に、子どもが1歳になるまでの期間、国民年金保険料が免除されます。
制度①との大きな違い:将来の年金が減らない!
この制度の最大のポイントは、免除期間も「保険料納付済期間」として算入される点です。つまり将来もらえる年金が減りません。
主なポイント
- 対象:国民年金第1号被保険者(フリーランス・個人事業主・自営業)
- 免除期間:子どもが1歳になるまでの期間(約12ヶ月)
- 免除金額:約12ヶ月分=約21万円の負担軽減
- 所得制限:なし
- 休業要件:なし(仕事を続けていても対象)
- 父親も対象
2つの制度の違いまとめ
| 所得免除制度 | 育児期間免除制度(2026年〜) | |
|---|---|---|
| 対象 | 収入が少ない人 | 1歳未満の子を育てる人 |
| 将来の年金 | 減額される | 減額されない |
| 所得制限 | あり | なし |
| 追納 | できる(10年以内) | 不要 |
国民年金の免除制度一覧
知っておくと役立つ免除制度をまとめました。
| 制度名 | 対象 | 将来の年金への影響 |
|---|---|---|
| 所得免除制度 | 収入が少ない人 | 減額される(追納で回復可) |
| 産前産後免除 | 出産予定月の前月から4ヶ月 | 減額されない |
| 育児期間免除(2026年10月〜) | 子ども1歳までを育てる人 | 減額されない |
| 法定免除 | 生活保護・障害年金受給者 | 自動適用 |
| 納付猶予制度 | 50歳未満で所得が少ない人 | 年金額に反映されない |
| 学生納付特例 | 学生 | 年金額に反映されない |
未納は絶対に避けてください。どれかの制度に該当する可能性があれば、必ず申請しましょう。申請しない未納と、申請した免除では制度上の扱いがまったく異なります。
フリーランスには「育休」がないという思い込み
会社員なら育児休業を取れば、育休手当が支給され、その間の社会保険料も免除されます。
でも、フリーランスや個人事業主には「育休」という制度がそもそも存在しない。だから「自分たちには関係ない話だ」と思っていた人も多いはずです。
しかし2026年10月からは変わります。制度をきちんと把握して活用できている人と、「どうせ自分には関係ない」と思い込んでいる人では、年単位で見ると大きな経済的差が生まれます。
今日からできる具体的アクション
【アクション①】自分が対象かどうか確認する
国民年金第1号被保険者かどうか確認しましょう。フリーランス・個人事業主・自営業者はほぼ該当します。
【アクション②】収入が少ない年は所得免除を申請する
独立1年目など収入が少ない時期は、必ず所得免除制度を使いましょう。未納は絶対に避けてください。将来追納もできます。
【アクション③】2026年10月以降、1歳未満の子を育てているなら育児期間免除を申請する
最寄りの市区町村窓口または年金事務所で手続きができます。申請方法の詳細は2026年10月に向けて順次公表される予定です。
【アクション④】青色申告を整える
節税と絡めて、青色申告65万円控除を活用しましょう。会計ソフトを使って帳簿の自動化を進めると、忙しいフリーランスの時間節約になります。
まとめ
国の制度は「知っていれば使える」ものが多いです。でも「知らなかったから申請しなかった」では、誰も助けてくれません。
免除制度をシーン別にまとめるとこうなります。
- 収入が少ないとき → 所得免除制度を使う(将来の年金は減るが追納できる)
- 出産前後 → 産前産後免除を使う(将来の年金は減らない)
- 1歳未満の子を育てているとき(2026年10月〜) → 育児期間免除制度を使う(将来の年金は減らない)
稼ぎを増やすことも大事だけれど、出ていくお金を減らすことも同じくらい大事です。使える制度は全部使いましょう。
タケ|サブコン現場監督11年7ヶ月を経てCADオペレーターとして独立。独立後にシングルファザーとなり、仕事・育児・お金を同時に学んだ実体験をもとに発信しています。


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