最近、ギバー・テイカー・マッチャーという考え方を知りました。
これはアダム・グラントという心理学者の『GIVE & TAKE』という本で広まった分類で、人を「人との関わり方」で3タイプに分けて考えるというものです。
知ったときに、「あ、自分はギバーだな」とすぐに分かりました。今日はこの考え方を、自分の体験と合わせて書いてみます。
3つのタイプ
ざっくり説明すると、こんな分類です。
ギバーは「人に何をしてあげようか」と考えて動くタイプ。与えることをベースに行動します。世の中のおよそ2〜3割くらいだそうです。
テイカーは逆に「人に何をしてもらおうか」と考えるタイプ。常に奪うこと、もらうことを優先します。世の中のおよそ2割弱。
マッチャーは「損得のバランスをとる」タイプ。何かしてもらったらお返しをし、何もしてくれない人には何もしない。世の中で一番多くて、半数以上がこのタイプです。
割合は出典によって多少違いますが、大まかにはこんな感じです。
自分はギバーだった
私はこの考え方を知らないまま生きてきましたが、振り返ってみると、小さい頃から「人に何をしてあげようか」という意識で動いていたなと思います。
誰かに教わったわけではありません。たぶん性格と、育ってきた環境によるものです。意識して与えていたというよりは、自然とそう動いていた、という感覚です。
なので、ギバーという言葉を知ったときに、「ああ、こういう人を指す言葉があったんだ」とちょっと驚きました。
一番成功するのも、一番失敗するのもギバー
この考え方でおもしろいのは、ギバーには2種類いるという話です。
一方は、頼まれごとを断れず、他人の仕事を肩代わりしてばかりで、自分の時間や成果を失っていくタイプ。自己犠牲型と呼ばれます。このタイプは、いろんな職種で「最も成績が悪い人」になりやすいそうです。
もう一方は、与えながらも自分のことも大切にして、お互いがウィンウィンになる関係を作っていくタイプ。こちらは「最も成績が良い人」になりやすい。
つまり、ギバーは両極端に分かれるんですね。一番成功するのもギバー、一番失敗するのもギバー。同じ「与える人」でも、結果がまったく違ってくる。
これは大事な話だと思います。「与える人になればいい」では足りなくて、自分も大切にする視点がないと、ただ消耗するだけで終わってしまう。
会社員時代の周りはテイカーが多かった気がする
ここから自分の体験談です。
今思えば、会社員時代に私の周りにいた人は、テイカー気質の人が多かった気がします。
こちらが何かしてあげても、当たり前のような顔をされる。逆に自分が困っているときに助けてもらえることは少ない。「人に何をしてもらおうか」という意識で動いている人たちに、ずいぶん囲まれていたと思います。
なぜそうなっていたのか。今振り返ると、会社員時代は人間関係を自分で選べなかったからだと思います。同じ部署、同じ現場、同じプロジェクト。気の合う・合わないにかかわらず、毎日顔を合わせる相手は決まっています。テイカーとも、距離を置けないまま付き合うしかなかった。
ギバーがテイカーに囲まれると、与えてばかりで返ってこないので、消耗していきます。今思えば、当時しんどかった理由のひとつはここだったのかもしれません。
独立してからは、付き合う相手をある程度自分で選べるようになりました。合わない相手とは距離を取れるし、信頼できる相手とだけ深く付き合える。それだけで、人間関係のストレスはかなり減ったと感じています。
ギバーがやられないための工夫
『GIVE & TAKE』の中でも書かれていますが、ギバーが消耗しないために大事なのは、相手を見極めることです。
特に気をつけたいのが、テイカーの中でも「人当たりのいいテイカー」。第一印象は良くて、感じも悪くないのに、関係が深まると上の人には媚び、下の人には支配的、というタイプです。これがいちばん見抜きにくい。
ギバーが自己犠牲型に転落するのは、たいていこういう相手に搾取されたときです。なので「いい人そうだけど、なんとなく違和感がある」と感じたら、距離を取るのが正解です。直感は意外と当たります。
私が独立して人間関係を調整できるようになってから楽になったのも、たぶんこの「テイカーから距離を取れる」効果が大きいんだと思います。
まとめ
最後にまとめます。
人との関わり方には、ギバー・テイカー・マッチャーの3タイプがあって、世の中で一番多いのはマッチャー。ギバーは両極端に分かれて、成功するのも失敗するのもこのタイプ。
ギバーであること自体は悪いことではありません。むしろ、長期的には一番うまくいく可能性を持っています。ただし、自分を犠牲にしてまで与え続けると、最低の結果になってしまう。
大事なのは、与えながらも自分を大切にすること。そして、相手をちゃんと見極めること。テイカーには近づかない、合わない相手とは距離を取る。これだけで、ギバーのまま消耗せずにやっていけると思います。
自分がどのタイプか、周りにどのタイプの人が多いか。一度考えてみると、人間関係の見え方が少し変わるかもしれません。
関連記事
- フリーランスになって気づいた人間関係の本質|関わってはいけない5種類の人と距離の置き方
- どうしてもやる気が出ない時はどうするか|フリーランスCADオペレーターの対処法
- 休んでいいんです|シングルファザー・シングルマザーこそ自分だけの休日が必要な理由
- 独立後の生活のリアル|会社員時代とはかけ離れた日々
タケ|サブコン現場監督11年7ヶ月を経てCADオペレーターとして独立4年目。独立後にシングルファザーとなり、仕事と育児を両立中。固定費削減を実践しながらフリーランス生活を継続中。


コメント