確定申告は独学じゃなくていい|フリーランス1年目を支援制度で乗り切った話

CADフリーランス

フリーランスとして独立するとき、収入面の不安と並んで一番大きかったのが、確定申告への不安でした。

個人事業主になる前にも、医療費控除やふるさと納税で確定申告はしていました。それでも苦手意識があったので、本格的な事業の確定申告を独学でやるのはさすがに不安でした。

そこで私が利用したのが、商工会議所の開業支援制度です。今日はその体験と、使ってきた確定申告ソフトの遍歴、これから開業する人へのアドバイスを書きます。

商工会議所の開業支援を使った

私が利用したのは、地域の商工会議所が提供していた開業支援でした。私の場合は、開業して1年間、確定申告まで一緒に教えてもらいながら進められる形の支援でした。

商工会議所の支援内容は地域によって違いがあります。記帳の仕方から決算・申告まで対応してくれるところ、確定申告期に税理士の無料相談を設けているところなど、形はさまざまです。なので、これから利用を検討する人は、まずは自分の地域の商工会議所に直接問い合わせてみるのが確実です。

支援を受け始めた当初、私は簿記の基礎も分かっていない状態でした。何が分からないのかも分からない、というレベルです。それでも、教えてもらいながら手を動かしているうちに、なんとなく流れがつかめてきました。

1年間伴走してもらえたおかげで、確定申告は無事に終わりました。完全な独学だったら途中で挫折していた可能性が高いと、今でも思います。

1年目に痛感した失敗

確定申告を進めていく中で、痛感した失敗があります。

開業当初、クレジットカードも銀行口座も家庭用と事業用がごちゃ混ぜでした。「これは事業用の支出なのか、家庭用なのか」を、後から領収書や明細を見て判別する作業に、果てしなく時間がかかりました。

これは、これから開業する人にぜひ伝えたいことです。事業用と家庭用は、最初から銀行口座もクレジットカードも分けてください。最初に分けておけば、確定申告の作業時間は確実に短くなります。

私はこの経験があったから、今は事業用と家庭用の口座・カードを完全に分けています。

使ってきた確定申告ソフト

ここからは、私が実際に使ってきたソフトの話です。

1年目:やよいの青色申告

商工会議所が指定していたのが、やよいの青色申告でした。実際に使ってみて、十分に使いやすいソフトでした。

ひとつだけ私の使い方と相性が悪かったのは、当時の私の環境では銀行口座やクレジットカードの自動連携ができなかったことです。これは、当時使っていたのがデスクトップ版だったからだと思います。クラウド版(やよいの青色申告 オンライン)であれば自動連携できる機能があるようなので、Web版を選んでいれば違ったかもしれません。

「使いにくかったから乗り換えた」のではなく、「自動連携を使いたかったから乗り換えた」というのが正確なところです。やよいの青色申告自体は、ソフトとしてしっかりしています。

2年目以降:マネーフォワード クラウド確定申告

2年目からは、銀行口座とクレジットカードの自動連携ができるマネーフォワード クラウド確定申告に切り替えました。

明細の取り込みが自動でできるようになると、入力の手間が大幅に減ります。やよいの青色申告で作っていた前年度のデータも引き継げたので、乗り換えはスムーズでした。詳しい使い心地はマネーフォワード クラウド確定申告を3年使った感想で書いているので、気になる方はそちらもどうぞ。

今もマネーフォワードのまま使い続けています。家計管理でマネーフォワードMEを使っているので、同じエコシステムでまとめられるのも便利です。

ほかにも選択肢はある

最近は、ほかにもいい確定申告ソフトが出てきています。

freee会計

1,000以上の金融機関と連携できて、明細をAIが自動で仕訳してくれます。使うほど推測の精度が上がる仕組みです。確定申告書の作成から電子申告までこれ一本で完結するので、簿記の知識がなくても進めやすい設計になっています。

Taxnap(タックスナップ)

スマホ1台で確定申告が完結するアプリです。銀行・カードを連携して、画面をスワイプするだけで仕訳が終わる。税理士監修のAIが勘定科目を自動判定してくれるので、簿記の知識ゼロでも青色申告65万円控除が狙えるのが特徴です。

ただしPC版はなくスマホ専用なので、複雑な減価償却や部門別会計など、高度な機能を必要としない小規模・シンプルな事業向けです。

商工会議所のほかに「青色申告会」もある

開業時に確定申告を手伝ってくれる支援先は、商工会議所のほかにもあります。

代表的なのが青色申告会です。これは青色申告者向けの民間団体で、税務署の管轄ごとに組織されています。記帳指導、決算・申告サポート、税法改正の説明会などを行っています。

商工会議所との違いをいくつか挙げておきます。

ひとつ、青色申告会は会員制で、入会金と月会費がかかります。地域差はありますが、入会金が1,000〜3,000円程度、月会費が1,000〜2,500円程度のところが多いようです。一方、商工会議所の記帳相談は基本的に無料で受けられるところが多いです(こちらも地域差あり)。

ふたつ、青色申告会はその名の通り青色申告者向けの団体です。白色申告を続ける人は対象外になります。

商工会議所と青色申告会、どちらが合うかは状況によります。会費を払ってでも青色申告に特化した手厚い指導を受けたいなら青色申告会、まずは無料で記帳相談から入りたいなら商工会議所、という選び方もありだと思います。地域によって対応の手厚さも違うので、両方調べてみることをおすすめします。

「税理士に頼むほどの規模ではないけれど、独学は不安」という人にとって、こうした支援先は本当にありがたい存在です。

その後、簿記の勉強もした

1年間教えてもらいながら確定申告をした後、簿記3級の勉強もしました(試験は受けていません、独学で学んだだけです)。

これだけでも、確定申告で出てくる勘定科目や、貸方・借方の意味が腹落ちするようになりました。マネーフォワードを使い続けるうえでも、簿記の基礎を知っているかどうかで理解の深さが変わってきます。

開業支援で1年伴走してもらって基礎を作り、そのあと簿記の基礎を独学で補強する。この組み合わせがちょうどよかったと感じています。

まとめ

最後にまとめます。

フリーランスの確定申告は、独学でやる必要はありません。

商工会議所や青色申告会には、開業1年目を伴走してくれる支援制度があります。これを使えば、簿記が分からない状態からでもしっかり申告まで辿り着けます。

ソフトは、自動連携を使いたいならマネーフォワードかfreee、スマホで完結させたいならTaxnap、まずは王道から入りたいならやよいの青色申告。どれを選んでも、今は十分に使えるソフトばかりです。

そして、これから開業する人にひとつだけ伝えるとすれば、事業用と家庭用の銀行口座・クレジットカードは最初から分けてください。これだけで確定申告の負担はかなり軽くなります。

確定申告は、最初の1回さえ乗り切れば、2年目以降は同じ作業の繰り返しです。最初の1回を支援制度で乗り切る。これが、独立を考えている人に一番おすすめしたい進め方です。

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タケ|サブコン現場監督11年7ヶ月を経てCADオペレーターとして独立4年目。独立後にシングルファザーとなり、仕事と育児を両立中。固定費削減を実践しながらフリーランス生活を継続中。


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